大村城南高校ボート部

全国選抜大会に女子舵手付クオドルプルが出場し7位に入賞しました。
大村城南高校に校名変更になって以来初めての快挙です。
この結果は出場した5人以外にも補欠2人のバックアップ、メンバーに選ばれなかった女子部員、女子がいないときに一緒のボートに乗り漕いでくれたり、並漕練習に加わってくれた男子部員、選抜大会参加のため資金集めに奔走していただいた保護者の皆様など多くの人たちから支えられた結果です。獲得したのは表彰状一枚ですがそれには協力していただいた多くの人の思いが詰まっています。

次はインターハイの出場を賭けて6月の県高校総体に挑みます。

 1月22日には熊本学園大学付属中学で行われたマシンローイング大会に出場しました。最近のトレーニングの疲労が抜けきれない状況でほとんどの部員がベストタイムを出せずに終わってしまいましたが中島君は6分35秒5という驚異的なタイムで優勝しました。全員団体戦にも出場し、きつくて楽しい体験ができました。「くまもん」を譲ってくださった熊本学園大学付属高校クルーのみなさんありがとうございました。
 1月6〜8日にかけて菊池市にウィンターズカップ出場を兼ねて合宿に出かけました。出場は400人以上の大きな大会で冬季にほとんどレースがない城南ボート部にとっては貴重な機会。2日目には女子Aクルーが大村高校との混成クルーで出場し、4位の好成績でした。男子チームも県新人戦以来のレースでしたが練習の成果を発揮して良い形で合宿を終えることができました。
 入賞商品として岡山県のクルーから大きな「梨」をいただきました。帰ってからみんなで食べました。甘くてとってもおいしかったです。 

 

  
 厳冬期の大村湾は荒れることが多く、毎日毎日陸上トレーニングですが一週間に1回程度、水上が凪になることがあります。全国選抜を控えている女子チームは練習時には艇を並べてトレーニングを行います。最近はバランスの難しいシングルスカルに乗りトレーニングをしています。4人で漕ぐクオドルプルでは誰かが手を抜いていて、誰が艇を進めているのかわかりませんが、シングルスカルは一目瞭然です。
「Go small before you go big.」ということばがあります。大きな艇に乗る前に小さな艇に乗って鍛えるべきです。シングルスカルでのトレーニングはテクニック、パワー、勝負の駆け引きなど多くの要素を含んでおり、優れたコーチが付きっ切りで指導するのと同じ効果があります。長崎県では現在、国体選手の選考もシングルスカルで行われており、県高総体で優勝しても国体に出られるわけではありません。大村城南単独で国体にクオドルプルで出るためにはシングルスカルでも県内トップレベルに入らなくてはなりません。
寒い日々が続きますが、部員全員が限界の負荷に挑戦しています。

12月15〜19日にかけて行われたU19日本代表候補選手強化合宿に1年生の中島君が参加しました。
合宿が行われた埼玉県戸田市は日本ボート界のメッカ。東京オリンピックのコースでもあり、全長2500mの巨大な人工池です。ここには多くの強豪大学が艇庫を構え、覇を競って日々練習を行っています。また全日本級のレースのほとんどがここで行われます。
今回は中央大学に艇とオールをお借りし、前泊を含め5泊6日の旅程で参加しました。
中島君は出発直前までインターンシップ2日目。農協でにんじんの掘り取り作業をしており「足とおしりが痛いです・・・。」 重労働のインターンシップ先で土と汗でドロドロになりながら働いていたところから着替えて飛行機に飛び乗りました。合宿の最初では慣れないコースであることや足とお尻が筋肉痛だったこともあり調子が上がりませんでしたが合宿の終盤に向けて尻上がりに調子を上げていきました。合宿の結果は

12/15 1500mタイム計測 32位
12/16 6000mタイム計測 29位
12/17 500mタイム計測 16位
12/19 1500mタイム計測 18位

総合順位17位という結果でした。今回の合宿は全国各地区から選抜された20人とエルゴの基準タイムをクリアした中島君を含めた自費参加選手20人が参加し、40人中17位という結果は非常に優れた成績でした。今回は全国の強豪とのレース以外にもU19代表監督やシニア代表監督から直接指導を受けたり、強豪大学の艇庫を見学することができました。

中島君は県新人戦男子シングルスカルで僅差で3位になってしまい、優れた素質を持ちながら6月まで公式戦はありません。今回の合宿では3月の全国選抜に出場する多くの選手に勝つことができましたが、速いペースでの動きや競り合っている苦しいレース状況で相手に止めをさして勝負を決める集中力が課題であることもわかりました。

代表監督の言葉。世界を目指すことは覚悟を決めること。その言葉を胸に今後の成長を期待したいです。お世話になりました中央大学や早稲田大学の皆様にはこの場を借りて御礼申し上げます。

 10月15〜16日に長崎県新人戦が行われました。結果は女子クオド優勝、ダブルスカル2位、シングルスカル2位という大戦果でした。女子は全種目で九州大会への出場権を得て、全員出場することになりました。
 一方、男子はダブルスカル、シングルスカル共に接戦をものにすることができず3位。努力の成果が実らず涙を飲むことになりました。男子は1年生が主力。レース経験のなさが響きました。
男子は来年6月の高校総体までレースがありません。悔しさをばねにして強くなってほしいです。


 残るはクオド決勝のみ。

クオドの優勝候補は今年の岩手インターハイで優勝している熊本学園大学付属。予選では細かなミスがあり、十分な形でのレースができないまま大きく離されました。優勝するためには12秒もタイムを縮めなくてはなりません。
決勝レース前にミーティングを行い、格上の相手と戦うための作戦を考えました。それは@スタートから全速ペースを維持し、500mまでは相手を押さえつける。A中間500〜1500mは抜かれても少し速いテンポで漕ぎ逆転が可能なところで我慢する。B最後の500mで残ったエネルギーを全て出し切り勝負をかける、というプランでした。

11月6日13時40分。スタート。

予定通り全力で漕ぎ出してそのままスピードを維持。250m通過。出てる!出てる!リードを奪った。だがまだ1750mも残っている。レースはこれから。熊本学園が地力を発揮してグイグイ加速してきた。500m通過。隣の長崎明誠と八代南も粘ってついて来ている。まだほとんど横並び一線だ。

1000m通過。熊本学園に1艇身のリードを取られる。これ以上離されると逆転は厳しい。こちらも練習以上のスピードで漕ぎ続けているが・・・。長崎明誠はスピードが落ちて距離が開いてきた。現在2位。しかし1艇身の差で八代南がしぶとくついて来ている。
 
1500m通過。熊本学園とはさらに差が開き2艇身差に。苦しい展開になった。ここから追わないといけないが、中間でのオーバーペースで疲労がたまり体が動かない。苦しい。スピードが少し落ちる。ここで3位にいた八代南が猛然とスピードを上げてきた。差がみるみる縮まっていく。危ない。このままでは逆転される。

1750m通過。最後の力を振り絞りラストスパート。八代南を再度突き放し、そのままゴールへ突っ込んでいく。

優勝:熊本学園大学付属高校 7分43秒45
2位:長崎県立大村城南高校 7分52秒66
3位:熊本県立八代南高校 7分55秒21

4位:長崎県立長崎明誠高校 8分01秒43
5位:鹿児島県立鹿屋高校 8分11秒52
6位:大分県立日田三隈高校 8分17秒16

2位でゴールした!銀メダルだ!全国選抜に行ける!夢にまで見た全国へ。だけど優勝はできなかった。メダルを獲得して全国選抜に行ける嬉しさと優勝できなかった悔しさと周囲への感謝の気持ちと死闘を戦い抜いた仲間との友情と、様々な思いが胸に溢れ、みんな抱き合って泣きました。

現在の部員で舵手(コックス)は2人。トップクルーに乗れるのは1人。試合前に漕手が舵手を1人選びました。外れた生徒は艇やオールの出し入れ、食事の準備や後片付けなど自ら率先して行い、全力でクルーをサポートしてくれました。メダルは5個しかないけれど、6人で掴んだメダルです。

来年3月末の全国選抜まで公式戦はありません。ここでクルーは一旦解散となります。部内で漕手8人が4人しかないクオドのシートを争い、舵手2人が1人しかないシートを争います。

再び寒い冬が訪れようとしています。

後日わかったことですが、優勝した熊本学園とはエルゴメーターでの測定記録も大きく負けていて、体力的な向上が課題であることも明らかになりました。大村湾は冬季になると荒天が続き、なかなか水上には出られません。したがって、陸上での地道な練習を積み上げて、まず体力を向上させることが全国選抜での上位入賞につながる鍵となります。つまらない冬を我慢強く乗り越えてさらに飛躍してほしいものです。


 県新人戦で女子が全種目で切符を手にし、11月4〜6日に行われた九州選抜大会に出場しました。この大会で3位以上に入賞すると来年3月に静岡県浜松市で行われる全国選抜への切符を手にすることができます。
今年は6年ぶりにダムが満水の状態であり、全国選抜と同じ2000mでのレース。県大会では1100mでのレースなので持久力が必要なのはもちろん勝負の駆け引きも重要です。

ところで今回の大会も土砂降り・・・。部員も「またか」という感じで過ごしています。県新人戦後、琴海で合宿を行い、スピードの出るレース艇に慣れるための練習に取り組みました。今回は県所有のレース艇はいつも練習している艇(写真 ←)とは舵手が乗るポジションが異なり、整調の前ではなくバウの後ろに乗ります。スピードが出る反面、バランスが難しい艇です。

コックピットからの操舵の仕方やマイクとスピーカーの使い方を大村高校の藤本コーチに指導してもらいながら練習に取り組みました。大会の一週間前には長崎明誠高校のみなさんにお世話になり、土砂降りの中2000mでのレース形式練習を行いました。生徒は「先週 ← と同じ展開だね」。
 

初日の予選はクオドが2位タイムで通過、シングルとダブルは10位タイムで通過しました。
2日目準決勝。決勝に上がれるのは6艇。シングルとダブルの生徒は全力で漕ぎ切ってくれましたが力が及ばずシングルは9位タイム、ダブルは10位タイムで敗退という結果になりました。決勝には上がれませんでしたが最後まで勝負を捨てずに力漕しました。

 
10月29日〜11月5日にかけて山口国体に出発し、城南からは3年の綿島さんが少年女子クオド、フェルナンドコーチが成年男子ダブルススカルの代表として出場しました。綿島さんは厳しい選考レースを勝ち抜き、5年ぶりに城南から国体選手として選ばれました。
大会は日本代表に選ばれた経験のある選手でも準決勝で敗退する超超ハイレベルな大会となりました。2名とも力漕しましたが、準決勝敗退という結果でした。
出場した選手の皆さま、お疲れ様でした。

 8月20〜21日に熊本市江津湖で行われたビギナーズレガッタに参加しました。この大会はビギナーズの名の通りボート競技を始めたばかりの一年生が主役という珍しい大会です。また、二年生のシングルスカルは一年生とは別のレースが組まれて行われます。今回は1年生男子シングル、一年生女子ダブルをそれぞれ1クルー、2年生女子シングルに2クルーエントリーしました。出漕クルー数は全種目合計で178クルー。広いとは言えない江津湖に多くのボートが浮かぶ光景は壮観でした。結果は一年生が2種目共に優勝という結果でした。内容的には予選でオールを水中に切り込ませたり、蛇行して相手クルーのオールに接触してしまったのを許してもらったり、決勝戦に漕ぎ出したところでいきなり転覆してしまったりと散々な失敗をしました。しかし決勝戦では厳しい練習で培った力強いストロークを発揮し、男女共大差でゴールに飛び込むことができました。2年生の部にエントリーした2人も順位決定戦に進み8位と11位。岩手インターハイで活躍した選手と五分の戦いができたことは自信にもつながりました。
 また試合中は雨天続きでしたが大村から遠路はるばる保護者の皆様に応援に来ていただきました。ご両親の目の前で優勝杯を手にできたことも今後につながる大きな一歩となることと思います。

8月9日〜11日の2泊3日で菊池市の竜門ダムに合宿に出かけました。ここは九州地区で唯一直線コースが常設されており、ボートを直進させる練習にうってつけです。近年、竜門ダムの水位は夏季には下がっていることが多いのですが今回は満水の状態であり、大きなコースでの練習ができました。実質2日間の練習で50km程度を漕ぎ、体力もバランス感覚も向上させることができました。

7月23〜24日に九州ブロック国体が行われ、シングルスカル代表に選抜された3年綿島さんが出漕しました。予選は得意のスタートから飛び出しトップでゴール。準決勝へ進みました。しかし24日の準決勝では力及ばず3位。決勝に進むことができず山口国体への切符を逃しました。綿島さんはブロック国体を決勝3位で突破した大村高校のクオドルプルの補欠として山口国体へ出場します。

 6月4〜5日 高総体が琴海町ボート場で行われました。
結果は女子クオドルプル3位、男女ダブルスカル3位という成績でした。
3年生は最後のレース。合宿で身に付けた漕力を発揮することが期待されましたが・・・。
 敗因は様々です。残念ながらベストのレースとは程遠い内容で今年も涙を飲みました。
 練習の成果を本番で発揮する難しさを痛感させられる試合でした。
 3年生は引退し、受験勉強に励みます。
 残った部員は女子10名、男子7名。次の試合は10月の新人戦です。長い夏が始まります。

宿泊は国立大隅青少年自然の家。おいしい食事をお腹いっぱい食べることができました。高校生は宿泊費無料。(食事代別)
ただし門限や食事時間は厳守。布団のたたみ方が間違っているとやり直しになるなど規律正しい生活を送ることができます。

 桜島・・・。曇って見えない・・・。江津湖レガッタ、菊池合宿と天気が悪く雨に祟られましたが、鹿児島遠征はまたしても雨。

 菊池合宿から3日後の5月4〜5日、鹿児島県ボート協会の主催する南日本レガッタに参加しました。連戦の疲れは少しありましたが、それでも部員全員で力を合わせてレースに臨みました。女子クオドルプルA・B、ダブルスカル、シングルスカル、男子ダブルスカル、シングルスカルの6杯がエントリーしました。レースに参加したのは鹿児島県勢と城南高校のみで午前午後で同じレースを2回行う形式でした。結果、女子クオドルプル2位、ダブルスカル1位でした。参加クルーは少なかったものの様々な意味で貴重な経験をさせていただきました。
お世話になりました鹿児島県ボート協会の皆様にこの場を借りて深く感謝申し上げます。5/6

江津湖レガッタから1週間後、菊池市へ合宿に出かけました。江津湖レガッタでは小雨が降り、春というのに肌寒い天気でした。菊池では・・・。またしても雨。しかも猛烈な濃霧にコースが包まれました。
 例年ゴールデンウィークには西日本地区の高等学校ボート部が集まりレース形式のトレーニングを行います。今年も30校程度の学校が集まり、同じレベルのクルー同士でのレースに参加することができました。
レースに参加した城南クルーの中には1年生も混じっており、スタート前の独特の緊張と興奮を味わいました。しかし、一方で腰を痛めたり体調を崩す漕手が続出し、せっかくのレース経験を棄権する場面もありました。全体的には持ち味を発揮できないままに終わり、反省する点も多い合宿になりました。5/1

4月1日に一箭 フェルナンド ヒロシ コーチが城南高校に着任しました。一箭コーチは城南高校の卒業生であり、鹿屋体育大学大学院を3月に卒業したばかりです。体育の教員免許を持っているほか、自身の競技力のレベルも非常に高いものを持っています。国体選手として活躍する傍らで、城南高校ボート部の指導も行ってくれます。よろしくお願いします。
新一年生は女子3人、男子6人が入部してくれました。
人数が29人になりにぎやかな毎日です。
一年生でボートに少しでも興味があれば、ぜひ見学に来てください。 4/1

キリンを見ながらお弁当を食べる・・・。

4月23、24日は春雨が降りしきる中、熊本市の水前寺公園内にある江津湖ボートコースで行われた江津湖レガッタに参加しました。ボートコースの裏は動物園でキリンとゾウが見えます。コース内の水は湧水であり、カモやアヒルが泳ぐ牧歌的な風景の中、生徒たちは激戦を経験することができました。

城南高校からは女子クオドルプル、ダブルスカル、男子ダブルスカルの3艇の他、城南と大村高校と混成のダブルスカルが1艇エントリーしました。

23日午後から予選が行われましたが結果は・・・ボロボロ。
初めて訪れたコースで距離感覚がつかめない上、緊張でガチガチ。相手も強豪ということで硬くなってしまいました。あまりの出来の悪さに涙する生徒もいました。

しかし、予選が終わってからは緊張が溶け、コースの特徴も徐々につかむことができました。
夕方の敗者復活では体勢を立て直し、男女ダブルは1着、女子クオドは2着で決勝に進みました。
大村高校との混成ダブルは惜しくも1秒差で敗れ、決勝に進むことはできませんでした。

24日の午前中に決勝が行われ、女子ダブルスカル2位、男子ダブルスカルと女子クオドルプルは3位という成績でした。
全種目とも優勝することはできませんでしたが、優勝クルーとのタイム差は3〜4秒。漕いでいて相手が見える位置で戦うことができました。速いテンポでの漕ぎ方をほとんど練習せずに臨んだためラストスパートで突き放されてしまう展開になりはしましたが、収穫も大きいものがありました。高総体まであと40日。今回の経験を生かしゴールまでの4分間に全てを注ぎ込むトレーニングに集中します。 4/25