県選抜合宿

 艇のセッティング゙をしていると吹雪になり、工具やねじがどこに埋まったかわからない・・・。1月26・27日は長崎県選抜合宿に参加しました。今年の東京国体を目指す選手の合宿です。コーチに日本代表監督の阿部先生をお迎えし、指導を受けました。また、この合宿は選手の選考レースも兼ねており、厳しい寒さの中レースを行いました。

ウィンターズ・カップ

 1月12〜13日、佐賀県大和町のしゃくなげ湖で行われたウィンターカップに参加しました。ボート競技は冬季にレースが少なく生徒の練習への動機付けを維持するのが大変です。このレースは非常に貴重なレースです。男子は他校と混成で編成した県選抜クルーに主力のほとんどを出場させました。城南単独で出場したのは一年生がほとんどで課題が多いレースになりました。
 女子は主力を全てクオドルプルに集中させ出場しました。女子はシングルスカル以外昨年10月の県新人戦で全滅したため、ほとんどの生徒が3ヶ月ぶりのレースです。
 最近勝っている男子はともかく、女子は・・・。クルーを編成してからの水上練習はほとんどなしで臨みました。一年生は特に緊張していることが表情からもわかりました。スタート地点で遠目にみてると2年生が大声で1年生に何やら怒鳴りながら背中をバンバン叩いている。本当に大丈夫か?
 予選・・・。ダントツの1位で帰ってきた!予選では強豪の愛媛県代表の松山東を上回るタイムを叩き出し、全体2位。なんでこんなにうまくいったのか、本人達も半信半疑でした。準決勝、決勝と進み、かなりのミスもやらかしながらも全体4位で大会を終えました。全国選抜に出場する多くの学校に勝つことができましたが、現状では長崎県予選さえ勝ち抜くことができていません。今後とも自信と共に謙虚さも併せ持ちながら、6月の高総体への長旅を続けたいと思います。
 女子結果
世界ジュニア選手権代表候補合宿

 12月13〜17日にかけて来年夏にリトアニアで行われるU19世界選手権の代表候補合宿に2年生の中島希世紀君と木佐貫あすかさんが召集されました。合宿地は埼玉県戸田市。日本のボート界の聖地です。残念ながら修学旅行と重なり、2人は沖縄には行けませんでした。
 代表候補には男女各40人が召集され、様々な講義や測定、トレーニングを行い12人まで候補が絞られます。最終日の順位は
中島君が10位。木佐貫さんは33位という結果でした。
中島君は最終日の順位こそ10位でしたが長距離漕での成績が奮わず残念ながら二次候補の次点に終わりました。木佐貫さんはストローク距離(1回漕いで進む距離)測定でダントツの1位になるなど素質を伺わせましたが、レース形式では上位との差がありました。
2人とも中学生3年の夏にボート体験にやってきて2年半。世界レベルを目指せるところまで見事に成長しています。
 
九州新人戦

 九州新人。県新人戦から3週間後の11月10・11日にかけて行われました。大会には県新人で優勝した男子舵手付きクオドルプル、ダブルスカル、女子シングルスカルの3クルーが出場しました。
今年も城南祭と日程が重なり、生徒達は城南祭の準備と九州大会に向けての準備を平行して活動しました。
 
 大会は昨年同様雨風が強いレースになりました。各クルー、ケガやコンディションの変化に翻弄されながらも力走し、全種目3位で銅メダルを獲得し、来年3月の全国選抜大会への切符を手に入れました。

 全国選抜大会は各地区から選抜された24クルーのみが出場します。国体終了後から九州新人までわずか1ヶ月。準備期間がほとんどないまま、生徒達は短い時間を活用してよく頑張りました。

 しかし、このままでは全国大会に出場しても予選敗退は目に見えています。地区予選枠の中では最下位での通過。現実を直視し、強豪クルーと互角以上の戦いができるようさらに練習します。

 
 
  県新人戦
 岐阜国体から帰り2週間後に県新人戦。国体選手に選ばれた選手の宿命ですが、自校のクルーとの練習はほとんどできない・・・。
 また、顧問も国体選手団の監督として指導がほとんどできないことから事実上ほとんどの種目でぶっつけ本番になりました。
 男子はダブルを1・2番手、クオド3・4・5・6番手、シングル7番手、女子はシングル1番手、ダブル2・3番手、クオド4・5・6・7番手の順にクルーを編成して出場しました。
 結果はぶっつけ本番だった男子ダブルはパワーで他校を押さえつけて優勝、男子クオドは佐世保高専と大接戦になりましたが、最後の200mで突き放して優勝、女子シングルも危なげないレースで優勝し、6種目中3種目を優勝することができました。男子は総合成績でも優勝し、フェルナンドコーチが本校在学中だった時以来7年ぶりに優勝旗を手にしました。
 しかし、主力をつぎ込んだ女子ダブルは3位、女子クオドも0.6秒及ばず3位。総合成績も最下位となり、女子種目ではシングルしか九州大会に進出できませんでした。女子は来年の高総体まで牙を研いで捲土重来を期すことになります。
岐阜国体
 10月5〜8日にかけて行われた岐阜国体に城南からも選手が選ばれ、長崎県代表として出場しました。
国体選手に選ばれたのは、少年女子舵手付きクオドルプルに2人、シングルスカル1人、少年男子舵手付きクオドルプル1人、成年男子シングルスカルにフェルナンドコーチ、合計6人が出場しました。
国体は他校の生徒との混成クルーで力のある選手を選抜できる反面、練習時間が短いのが難点です。どの学校の生徒もスケジュールを調整しながら、学校の枠を超えて、郷土のために力漕しました。

 結果は全クルー準決勝に進出し、ベスト16以上の成績でした。得点が付くのは8位以上から。
 少年女子シングルスカルに出漕した3年永渕さんは準決勝で2位になり、5〜8位決定戦へ。国体最終日、堂々としたレースで組3位、総合7位に入賞しました。6位との差は0.02秒差。今年の全国選抜の順位決定戦、九州総体決勝、そして彼女の最後のレースも0.02秒差。水上のF1と呼ばれるボートは高いレベルになると一瞬の差が勝敗を左右します。最後のレースも究極のスピードを目指して漕ぎきり、自身の引退に華を添えました。

 他の種目に出場した城南の選手も力漕しましたが、力及ばず決勝進出を逃しました。残りの生徒は全員2年生。来年の東京国体を目指して再起を図りたいです。      
左写真:だれが捕まえたのか、ハブクラゲ。オールに糸こんにゃくみたいなものが付いていたら触手だから絶対に触らないように地元の方から助言いただきました。試合後は沖縄のきれいなビーチで泳ぎましたがこれらはほとんどが人工砂浜。危険な生物が入らないようネットで守られています。地元の方は海では危険なので泳がないそうです。
九州ブロック国体
 7月19〜23日沖縄県大宜味村で行われた国民体育大会九州ブロック国体に、男子クオドルプルで中島君、女子クオドルプルで木佐貫さん、岩丸さん、女子シングルスカルに永渕さんが出場しました。沖縄は暑いかといえば、確かに暑いですが本土とさほど気温は変わらず時折通っていくスコールが大地を潤してくれます。
 試合会場だった塩屋湾はハブクラゲ、ウミヘビ、ミノカサゴなど下手をすれば命にかかわる有毒生物が生息。とくにハブクラゲは湾内に大量発生しており、生徒には落水しないように伝えて出艇させました。
 水上は大荒れのラフコンディションでしたが、それは私達の地元大村湾ではいつものこと。バランスが取りにくい大波の中を漕ぐのは本校生徒の得意技です。結果は
女子クオドルプル2位、女子シングルスカル2位、男子クオドルプル4位となり、本校生徒が出場した種目は全種目で岐阜国体への切符を獲得しました。
全日本ジュニアボート選手権
県高校総体直後の6月7〜10日に菊池市で全日本ジュニアボート大会が行われ、エルゴの基準記録をクリアした中島君、木佐貫さんが出場しました。この大会はシングルスカルのみの大会です。各校のフィジカル能力が高い選手が集まるので最終日に残るには相当の漕力が必要です。結果、二人とも厳しいレースを戦い
中島君は18位木佐貫さんは26位という結果でした。シングルスカルの選手である中島君、シングルスカルにはほとんど乗っていない木佐貫さん共にすばらしい結果でした。大会の上位5人はブルガリアで行われる世界選手権に出場します。本校から出場した2人は2年生。来年は世界を狙ってほしいです。 
九州総体

 鹿児島県鹿屋市で行われた九州総体には県大会で優勝した女子クオドルプル、男子シングルスカル、2位だった女子シングルスカルの3クルーが出場しました。九州総体は6月中旬の梅雨時期に行われるのでほとんど毎年雨。今年も豪雨でリギング広場の足元は田んぼのような状態でした。結果は男子シングルスカルの中島君が大差で優勝しました。女子クオドルプルも日田高校と大接戦でほぼ同時にゴールに飛び込みましたが0.03秒差で2位の判定。春の全国選抜と同じ、またしても0.03秒差。ゴール前の集中力に課題を残しましたが、それでも予選→準決勝→決勝と山を登っていく大会でのレース展開を身につけられた点は大きな前進です。
県高校総体

 6月2・3日には県高総体が行われました。結果は女子クオドルプル、男子シングルスカルの2種目が優勝しインターハイへの切符を獲得しました。他の種目も善戦しましたが、女子シングルスカル2位、女子ダブルスカル4位、男子クオドルプル3位という結果でした。毎年のことですが、県大会で敗退し6月で引退する生徒もいます。今年もここで女子2人、そして3年生でたった一人残った部員が引退しました。2年生は3年生の先輩達とクルーを組み、上位大会へと連れて行くために最大の努力をしましたが、実らず涙を飲みました。しかし負けはしましたが、3年生の残したものは大きかったと思います。
新入部員19人
長らく更新せず失礼しました。春の全国選抜大会以来のボート部のニュースです。
 まず
今年度の一年生新入部員は男子10人女子7人マネージャー2人の19人です。3月までの部員数が16人だったので倍以上に増えました。週末になると35人の部員、顧問、コーチ他、ボーと部に指導に来てくれるOBなど狭い艇庫にたくさんの部員があふれています。目下のところの悩みは、部員達が練習する艇もオールも不足していることです。例年ほとんどの一年生は線が細く基礎体力も不足しているので当分はランニング、自体重ウエイトトレーニング、プライオメトリクスなど、身体があればできるトレーニングを行っています。 本校の艇庫はありがたいことに校内にあり、グランドや大村公園に隣接しているので陸上トレーニングを行うには便利です。
 
全国高校総体


 沖縄での九州ブロック国体から帰ってきて1週間後に次は新潟県・・・。ボート競技はオールや工具など荷物が多くてマイクロバスでの移動がほとんどです。

7月29日 城南高校を出発→新門司港
7月30日 大阪南港→新潟県まで600km
7月31日 公式練習
8月1日  公式練習 開会式
8月2日  予選
8月3日  敗者復活戦
8月4日  準々決勝
8月5日  準決勝・決勝
8月6日  新潟県→大阪南港まで600km
8月7日  新門司港→大村城南

 9泊10日の長旅です。主力メンバーはほとんど国体選手にも選ばれており、九州ブロック大会に続いての連戦になります。新門司→大阪南港行きのフェリーを乗り継いで、高速道路をひた走り、30時間かけてようやく新潟県阿賀町に到着。沖縄に比べたら、かなり涼しいだろうと期待していましたが・・・。暑い暑い。猛烈に暑い。沖縄と大差ない気温でした。暑さを避け、体力の消耗を最小限に抑えながらインターハイに出場しました。

 移動距離が長く、公式練習の時間は実質1時間程度と非常に限られています。おまけに外は灼熱地獄。午前中で公式練習やレースが終わった日は夕方遅くに気温が下がってから汗を流し、疲労を上手にコントロールしながらの日々でした。

 成績は
男子シングル中島君は準々決勝敗退女子クオドルプルは最終日に残りましたが準決勝で敗退という結果に終わりました。女子クオドルプルは決勝進出が期待されましたが予選で勝った富山県の八尾高校に遅れを取りました。1000mはわずか3分30秒程度でゴールしてしまいます。改めてレースの難しさを思い知らされました。

 クルーの中で引退する3年生はいよいよ受験勉強本番を迎えます。本校から上級学校へ進学する生徒は10月から11月にかけて推薦入試を受ける場合が大半です。高校生の本職は勉強。残りの受験までの時間を大切に過ごしてほしいものです。