『松 浦 ド ッ ク』
〜イノシシ肉の有効利用とご飯パン普及への取り組み〜
松浦東高等学校食品科学部
*イノシシ肉と長崎県の農畜産物を用いた商品を開発し、松浦市のPRに貢献したい。
*さらに、平成23年3月に閉校をむかえる松浦東高校の存在を皆さんの心の中に留め
ていただけるようにしたい。
研究開始当初、食品を用いて観光PRされているものは何かないか考えた結果、同じ長崎県で全国的にも有名な「佐世保バーガー」が思いつきました。
現在日本全国で観光PRを兼ねて御当地バーガーなどといったB級グルメが開発・販売され人気があります。松浦市も「歴史と自然が彩る浪漫のまち松浦」としてPRされていることから、同じような食品を開発しPRできればと考えました。
そして、だだ御当地バーガー開発では、インパクトに欠けますので松浦の特徴を何か取り入れなければと思い、松浦市=松浦党(水軍)=船という連想から「船の形」=ホットドックやコロッケパンのような食品(パンの形が細長い)に結びついていきました。
ホットドックとコロッケパンを当初は開発していこうと取り組んでいましたが、これらは、食品の製造免許でいうところの「惣菜」になってしまうので、この製造免許のない本校では製造・販売ができないということで考えた結果、私達でも製造販売できるソーセージパンに現在変化させています。
「松浦ドック」という名称は、ホットドッグの「ドッグ」ではなく、船を造る所・修理する所ということから「ドック」としています。船・松浦党に関係するような名称にしました。
パンには、米粉ではなく炊飯したご飯を添加した「ご飯パン」(小麦粉に対して50%のご飯添加)を使用し、ソーセージはイノシシ肉を使用したソーセージを使用しています。
最近、米の消費拡大を目的に米粉を使用した米粉パンなどが普及してきていますが、私達は食育の面からも疑問と危機感を感じました。
やはり、日本人の主食は米であり「ご飯」なのではないでしょうか?家庭であれば、ご飯を食べて、残ったご飯をパンに利用するという方法が、日本の食文化からいけば本来の姿ではないでしょうか?このままでは、日本人の主食及び食文化は米粉で作った米粉パン・パン食が中心になってしまうのではないでしょうか?
→こうした考えから、あえて米粉ではなくご飯を使用したパンにしました。
また、米粉のように粉末にする必要もなく、ご飯を添加して製造しても、モチモチとした食感は変わらず、甘みもあります。
基本的に松浦ドックは、細長いパン(船の形)に何か食材を工夫して使用していれば、どんなものであっても、この名称を使って製造販売してもらっていいと考えています。
(佐世保バーガーもお店によって色々な種類があるように。)
私達は、将来的に「松浦ドックの元祖は?」という話しになった時、「松浦東高校という学校が以前あって、そこの生徒が開発したみたいよ。」という話しが少しでも出てくればよいと考えています。
レシピを掲載していますので、ご覧ください。(pdf)