デジタル補聴器について

 デジタル補聴器の最大の特徴(とくちょう)は、これまでの補聴器よりも細かい調整ができることです。デジタル補聴器を接続したパソコンで調整します。(6月に行った「補聴器ウイーク」で、デジタル補聴器とパソコンを展示していました。さわってみましたか?)
 
下の図に、これまでの補聴器《アナログ補聴器》とデジタル補聴器でのきこえ方の違いを表してみました。

きこえの状態  
これまでの補聴器
 《アナログ補聴器》
デジタル補聴器

この他、いろいろな機能があります。いくつか紹介します。

 ・騒音を小さくおさえて、話し声がきこえやすくなるようにする。
 ・大きすぎる音をおさえて、小さい音を大きくする。
 ・ハウリングをおさえる。
 ・環境に合わせてきこえ方をいくつかプログラムすることができる。

 (教室では先生の声がきこえやすいように、外では車の音がきこえやすいように、音楽が聴きやすいように等別々に調整して補聴器に記憶させておき、場所によって切り替える。
 ・外部入力端子(がいぶにゅうりょくたんし)
《詳しくは、先月号を見てください。》

 デジタル補聴器は、これまでの補聴器に比べて高価なものが多いですが、機能が充実しています。最近では福祉法の適用範囲内で手に入る物も出てきましたよ。

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 福祉法でもらえる強力型のデジタル補聴器が新しく登場
 補聴器の種類には,アナログ式とデジタル式があります。現在デジタル補聴器がたくさん出てきています。
デジタル補聴器の共通の利点として,
     @ 雑音が少ない
     A 音のひずみが少ない
     B 様々な調整ができる          
                           などがあり,聴き取りの状態が良くなる例が多くあります。
 しかし,このデジタル補聴器の問題として価格が高く福祉法でもらえるようになったのは,1年程前からでした。機種は一つだけ(ワイデックスP26)ということで,選択の余地がない(他に選べない)状態でした。
 今回,福祉法でもらえるデジタル補聴器の新製品が出たので紹介します。

メーカー リオン 機種 HB-15
特   長
重度難聴に対応 対応聴力 50〜110dB
トリマー式調整機能 デジタル補聴器の場合,一般的にパソコンを使わないと調整ができないので簡単に調整できなかったのですが,アナログ補聴器のようにトリマーで調整できます。
サイズが12%小さくなった 従来の福祉法の機種(HB13)に比べて下部が少し小さくなりました。
カラーが選べる 基本色の肌色の他に,青,橙,ピンク,茶,黒の5色のスケルトンがあります。好きな色が選べます。
外部入力端子が付けられる 外部入力端子が標準装備されています。テレビ,MDなど外部機器の音を直接補聴器で聞けます。また,来年度から高等部に導入される補聴システムにもこの端子が使われます。
FM補聴器にもなる 別売のFM受信ユニットを装着することにより,FM補聴器にも変身します。
おまかせ回路付 HB13にも付いていましたが電池の向きを+−どちらに入れてもかまいません。
電池交換アラーム付 電池が弱くなると「プープープー」と音がして電池交換を知らせます。

以上,主な特長を書きましたが,とりあえず,選択の幅が広くなったのは喜ばしいことです。
もっとたくさんの機種が出てくる事を期待したいと思います。

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