音は,大きさと高さが組み合わさってできています。皆さんが聴力検査のときにきく音は,『純音』といって図1のようにひとつの波形からできています。しかし,身の回りにあふれているたくさんの音は,この『純音』がいくつか組み合わさってできています。

 音の組み合わせにもいろいろあって,放送の終わったテレビの「ザー」という音は,さまざまな音がばらばらに混じっていて脈絡(はっきりとしたつながり)のない音の『複合音』といえます。しかし,私たちが話していることばはどうでしょうか。何か決まりがあるのでしょうか。 
身の回りの音ってどうやってできてる?
この『音声』を音の波で見てみると,図3のようになっています。いくつかの山ができていますね。この山を『フォルマント』といって,音の特徴を表しています。
『フォルマント』の数や位置によって、私たちは、何と言っているのか判断しているのです。
私たちの声は,のどの奥の『声帯』というところの二つの膜を振動させることで音を出しています。(図2)

 のどから出た音は,口の中や鼻の中を通るときにまわりの壁とぶつかり合い,さまざまな音が混ざり合い豊かな『音声』となります。
私たちが聞いていて心地よいと感じ,区別できる音は,ある一定のリズムを持っています。先ほど音は,『純音』の組み合わせだといいましたが,組み合わせ方によって,心地よく感じるものや意味のある記号となる音と,不快に感じるものや意味のない音となるものとができあがります。
図3
図2