補聴器の各部の名称

耳掛け式補聴器
耳穴式補聴器

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補聴器の構造

なんだか、複雑でよくわかりませんね。簡単な図にしてみると…

何といっているかきこえないよ 補聴器を使って
音を増幅すると
わかった!!『りんご』だ!
補聴器を付けて、

  スイッチオン!

…と、このようになっているわけです。

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マイクロフォン

今回は「マイクロフォン」です。マイクロフォンは音を集めて補聴器に入れる働きをします。耳と同じ働きですね。
 現在,多くの人が使っている補聴器のマイクロフォンは「無指向性(むしこうせい)マイクロフォン」といって周りにあるいろいろな音や声を集めてしまいます。

 いろいろな音の中から必要(ひつよう)な音や声だけを選んでいるのは、耳から音が送られる(のう)の働きです。その脳の働きを(うなが)すのは、みなさんが音や声を聞こうとする気持ちです。 指向性(しこうせい)マイクロフォン」という、マイクロフォンが向いている方の音を大きめに入るものもあります。

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音質調整について

みなさんが使っている補聴器には,いくつかの調整器がついています。図のようなつまみ【トリマー】が,補聴器にいくつかありますね。今回はその中の一つ,音質調整器(おんしつちょうせいき)について説明します。

音質調整器は音の高さを調整して音や声を聞きやすくします。補聴器の機種(きしゅ)によって違(ちが)いますが,N【全音(ぜんおん)】の一つで調整するか,H【高音(こうおん)】L【低音(ていおん)】の2つで調整するものが多いです。例えば…

耳掛け型補聴器の例
この音は トリマーをこう動かすと こんなふうに聞こえる
ドン
【大だいこの音・低音】
ピー
【笛の音・高音】
N ドン
ピー
H
N ドン
ピー
L

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利得調整器

利得(りとく)」とは、できるだけよく聞こえるように、補聴器で音を大きくすることです。図で表すと、



 利得調整器(りとくちょうせいき)の一つは「ボリューム」です。(「みみより」第1号参照)
人の声や周りの音がよく聞こえないと思うときやうるさいときは、 「ボリューム」のダイヤルを動かしてみましょう。
ボリュームの数字を大きくすると音が大きくなります。小さくすると音が小さくなります。
聞きたい音や声が聞こえやすくなればOKです。ダイヤルを動かしてもよく聞こえないときやうるさいときは、担任の先生や聴能部の先生に相談してください。

補聴器によっては調整室の中にもう1つボリュームがついているものもあります。
耳かけ式の補聴器には、「ゲイン」という、とても小さなトリマーがついています。(第4号で紹介した音質調整器と同じ場所にあります。)
それを動かすことで、音が大きく聞こえるようにしたり、小さく聞こえるようにしたりできます。
「ゲイン」を調整したら、 補聴器特性検査装置(ほちょうきとくせいけんさそうち)で、補聴器から音がどれくらい大きく出るようになったかを調べます。


 
デジタル補聴器では、パソコンに聴力を入力して、自動的(じどうてき)に利得調整を行います。
補聴器の外側にボリュームがついていないものもありますが、補聴器の外側についているボリュームを動かして、
自分で音を大きくしたり小さくしたりできるものもあります。
しかし、スイッチを切るとパソコンで自動的に調整した状態(じょうたい)に戻(もど)るようになっています。

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           イヤモールド
 イヤモールドとは、耳かけ型やボックス型の補聴器(ほちょうき)を使っている人が、耳にはめ込んでいる部分のことです。 耳の形に合わせて作った(あな)あき耳栓(みみせん)がハウリングしないように自分の耳の形にぴったり合わせて作ります。
 身体が大きくなると耳の穴も大きくなります。そのためイヤモールドがぴったりしないとか、 いつもハウリングするようになったら、イヤモールドを作り替える時期にきているのだと思います。 最近では、イヤモールドを作るときに、好きな色を選んだり、小さなシールを中に入れたりすることができます。

  ところで、あなたのイヤモールドは汚れていませんかぁ?イヤモールドが汚れていると、聞こえにくくなったり、外耳炎(がいじえん)の原因になったりします。
  あるデータによると、いつも使っている補聴器や人工内耳の大半(たいはん)(82%)は微生物(びせいぶつ)細菌(さいきん)など)に汚染(おせん)されています。(よご)れたイヤモールドを使い続けると、皮膚(ひふ)が赤くなったり、かゆみや(いた)みが出たり、耳から汁が出たりします。れをそのままにしておくと様々(さまざま)な病気(かか)原因(げんいん)にもなります。

変身!!

僕のこと
いつもきれいに
してね
 ここで
あなたのイヤモールド清潔度チェック!!
チェック項目 ○×
1.補聴器を外したらイヤモールドを見る
2.風呂からあがったら 綿棒で耳の中をきれいにする。
3.自分で耳かき(耳掃除)する。
4.寝る前に、補聴器をシリカゲルの入ったビンに入れる。
5.イヤモールドの洗い方を知っている。
イヤモールドの掃除(そうじ)方法(ほうほう)

@ぬるま湯で作った洗浄(せんじょう)液(えき)にしばらく 浸(つ)け
その中でAやさしく振(ふ)り洗いします。
汚(よご)れがひどいときは歯間(しかん)ブラシを使用します。
その後Bきれいにすすいで
Cティッシュで水分を拭き取ります
(みみBookをもっている人は「補聴器のクリーニング方法」のページを参考にしてください。)

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世界初!でこぼこのイヤモールド!?
 GNリサウンド社から発売された小型耳穴式補聴器には、表面(ひょうめん)にゴルフボールのような「凸凹(でこぼこ)」がついています。
(2011.12現在)
 でこぼこがあることで、皮膚に(せっ)する面積が()るので、圧迫感(あっぱくかん)が減り、快適(かいてき)なのだそうです。
 今後、皆さんが使う補聴器のイヤモールドにも、広がってくるかもしれませんよ。
新しい
ディンプル・シェル
これまでの
ノーマル・シェル


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ダンパー
今回は、耳掛け型の補聴器のフックの中にある「ダンパー」について説明します。 (補聴器によってはフックの中にダンパーがないタイプがあります。)
 ダンパーは、フックの根元(ねもと)補聴器に接続する部分のあたりに入っています。長さ2oの小さな筒状(つつじょう)の物です。 筒の中をよくよくのぞいてみると、とても細かい網あみが張ってあるのが見えます。
 

僕のしょってるフックに
入っているよ

ダンパーが入っていると、補聴器からの音が少し柔(やわ)らかい感じになります。 逆にダンパーが入っていないと、音の刺激が少し強い感じになります。 補聴器特性のグラフでこの違いを見ることができます。 音の聞こえ方や好みは人それぞれ違いますので、補聴器の調整をするときに、実際にダンパーが入っている場合と、 入っていない場合とで聞き比べてみると良いでしょう。

フックの中にダンパーがある補聴器の場合は、ブラシでゴシゴシ洗わず、 メガネなどを洗う超音波(ちょうおんぱ)洗浄機(せんじょうき)で洗うとよいでしょう。 学校にもあるので使ってみてください。

ダンパー入りフックは600円、ダンパーなしフックは200円です。
 洗い方を間違えてダンパーを無駄(むだ)にすることのないよう、注意しましょう。

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外部入力端子について

補聴器を使って,CDやMDを聞いたり,電話でお話をしたりするとき,その音や声は,空気中を伝わるので,その間に雑音が混ざってしまいます。そして補聴器に入ってきた音や声は聞き取りにくい音になってしまいます。
 そんなとき,補聴器に「外部(がいぶ)入力(にゅうりょく)端子(たんし)」がついていると,ラジカセや電話機から,直接コートをつないで,音や声を聞くことができます。そうすることで空気中の雑音(ざつおん)に影響(えいきょう)されることなく,きれいな音や声を聞くことができます。 

「外部入力端子」はすべての補聴器についているわけではありせん。
「外部入力端子」がはじめからついていたり、希望に応じてつけられるものもあります。
興味(きょうみ)のある人は、補聴器を買い換える時などに、カタログで「外部入力端子」がついているかどうか調べてみましょう。

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MとT切り替えについて

補聴器のこの部分にあるT(テレコイル)やM(マイク)はどんなときに使うのでしょうか
耳かけ型の補聴器の多くには、スイッチにTMの切り替えがついています。

T(テレコイル)は、ループシステムや電話【黒電話や特殊な電話のみ】など、 テレコイルを用いた音を大きくします。ループシステムが設置されている部屋・施設(しせつ)でT(テレコイル)を使用すると、 ループシステムから送られてくる音を聞くことができます。 つまり、周りの音に邪魔(じゃま)されることなく、 比較的(ひかくてき)明瞭(めいりょう)な音を聞くことができるのです。
 ループシステムが設置されている教室で行われる授業では、T(テレコイル)にしておくと先生の声が聞きやすくなります。補聴器の種類によっては補聴器のマイクからの音とループシステムからの音の大きさを調整できる補聴器もあります。
 
 M(マイク)は、補聴器についているマイクロフォンからの音を大きくします。普段の生活では、M(マイク)にしておくとよいでしょう。
 また、「MT」という切り替えがあったり、MやTの装置がない補聴器もあります。自分の補聴器を確かめて、場面に合わせて使うようにしましょう。
 聞こえ方は「MTバランス」という調整器のトリマーを動かして変えることができます。例えば、スイッチをTにしているとき、 とすると、補聴器のマイクから音は入りません。先生が付けているマイクからの音(ループからの音)だけが補聴器に入ります。 と動かすと、だんだん補聴器のマイクからの音も入るようになります。 とすると、補聴器のマイクからの音と、先生の付けているマイク(ループからでます。)からの音が半分ずつ入るようになります。
(補聴器の機種によって多少異なる場合があります。)
 ループの外に出てしまうと、ループからの音は補聴器に入らなくなります。教室から出るとき、先生がマイクを外したときは、スイッチをMに切り替えましょう。また、体育館幼稚部のプレイルーム中学部の会議室にもループが貼ってあります。集会の時、補聴器のスイッチをTに切り替えてみましょう。先生がマイクを使って話している声が聴き取りやすくなります。

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