補聴器・人工内耳の管理

 毎日暑い日が続くと、何もしていないのに汗が(ひたい)を流れてきます。 この時期は、補聴器の管理がとても重要(じゅうよう)です。汗をかいたのに、補聴器をそのままにしていませんか?めんどうだから…と言って、 補聴器をそのままにしていませんか?補聴器の弱点(じゃくてん)は、実は『汗』。『汗』は補聴器にとって大敵(たいてき)です。 ですから、汗をかく夏は特に補聴器の管理をきちんとしなければなりません。 今回のみみよりでは、もう一度『補聴器の管理』 の方法をおさらいしてみましょう。

体育やクラブで汗がたくさん出た!
   → 
すぐに補聴器や自分の耳を拭きましょう。
  特に電池室の中も綿棒(めんぼう)などで拭きましょうね。

今日は一日暑かった!寝る前には…
  → 
補聴器は電池をはずして、必ず乾燥ケースに入れましょう
     余裕(よゆう)があれば電池室の中を綿棒などで拭きましょう。

○乾燥ケースに入れようとしたら、シリカゲルがピンクになっている…。
一口メモ

 〜電子レンジでの乾燥〜
  1. 乾燥ケースの中のシリカゲルをお皿などの耐熱容器(たいねつようき)に広げます。
  2. 「1分間×3回」を目安に、シリカゲルの様子を見ながら乾燥させましょう。
  • まとめて3分間位すると黒焦(くろこ)げになることがありますので注意が必要です。
  • また、電子レンジで乾燥させても青に戻らない場合は、シリカゲルが古くなっていますので買い換えましょう。

  → シリカゲルがピンクの状態では、乾燥できません!
     
新しいものに取り替えるか、 シリカゲルが青くなるまで電子レンジで乾燥させましょう。


電池室がさびている…。
  → 汗をかいた後、そのままにしていた可能性があります。
    担任の先生か自立活動部の先生に相談しましょう。

補聴器を水の中に落とした、洗濯機(せんたくき)に入れてしまった…。
  → 
そんな時もあわてずに!見つけたら、水気を()きとってから、すぐ乾燥ケースの中に入れましょう。
     その後、担任の先生か自立活動部の先生に相談しましょう。


海水浴に行って、海の中に補聴器を落としてしまった。
  → 
海水に含まれる塩分は、補聴器にとって大敵(たいてき)です!
    すぐに
水道水(真水(まみず))で洗いましょう。
    その後、乾燥ケースに入れ、学校の先生か、補聴器店に持っていってください。


補聴器が聞こえにくくなった…。
  → 
いろいろな原因が考えられますが、イヤモールドの穴に耳垢(みみあか)がつまっていませんか?
     10代の若者は新陳代謝(しんちんたいしゃ)活発(かっぱつ)で、そのため耳垢(みみあか)もたくさんでます。
     それが、夏だともっと活発です。 こまめにイヤモールドの掃除や耳の掃除をしましょうね。

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補聴器・人工内耳もきれいにしてほしい!

 汗ばむ季節になってきました。水や汗が補聴器や人工内耳につくとどうなるのでしょうか。
補聴器や人工内耳は「精密機械(せいみつきかい)」で、たくさんの細かい金属(きんぞく)の部品からできています。
この中に水分が入り込むと、金属がさびてしまいます。つながっていた線が切れたり、(ほそ)金具(かなぐ)が折れたりして、機械が動かなくなって聞こえなくなってしまうのです。

 汗をかいた日は、特にきれいに乾燥(かんそう)させましょう。
汗は水だけでなく、塩分(えんぶん)が含まれています。汗は水だけより金属がさびやすいのです。
そのままにしておくとしばらくは聞こえても、じきに聞こえなくなってしまいます。

 あるデータによると、いつも使っている補聴器や人工内耳の大半(たいはん)(82%)は微生物(び せいぶつ)細菌(さいきん)など)に汚染(お せん)されています。補聴器・人工内耳の掃除(そうじ)や耳の掃除をせずに、耳垢(みみあか)などの(よご)れをそのままにしておくと補聴器や人工内耳の調子(ちょうし)が悪くなります。また、様々(さまざま)な病気(かか)原因(げんいん)にもなります。

 修理(しゅうり)()すとお金がかかります。自分できちんときれいにしておくこと、故障(こしょう)させないことが大切です。

補聴器本体(ほんたい)から、フック、チューブ、イヤーモールドを取り(はず)します。

*人工内耳の場合は機種(きしゅ)によって分解(ぶんかい)の方法が(ちが)うので注意して掃除をしてください。

フック

チューブ

イヤモールド
補聴器本体をティッシュで()きます。(こま)かいところは綿棒(めんぼう)で掃除しましょう。汚れが取れにくい場合は、アルコールを少し付けて取りましょう。(電池室も(わす)れずに!)
湿気(しっけ)をふき取ることが大切です。
人工内耳はまた、スピーチプロッセッサやマイクやコードなどは水分に弱いので軽く拭くだけにしましょう。
チューブ、イヤモールドは水洗いもできます。
フック、チューブ、イヤーモールドはぬるま湯にしばらくつけておきましょう。
ただし、補聴器本体はつけてはいけませんよ!
     
フックはダンパー(網状(あみじょう)音響抵抗(おんきょうていこう))があるものは洗う時に注意してください。

ダンパーを突き破らないように
ぬるま()の中で(やさ)しく()り洗いします。汚れの(ひど)いところは歯間(しかん)ブラシなどを使って洗います。
きれいにすすいでティッシュで水分を拭き取ります。フック、チューブ、イヤーモールドの中はこより(ティッシュを細くしたもの)で水分を拭き取ってください。
きれいにしたら分解(ぶんかい)したまま、乾燥ケースの中にしまいましょう。

このとき、電池は入れないように! 電池が(はや)くなくなってしまいます。
(べつ)のケースに入れておくと、なくすことはないですね。
乾燥が終わったら()み立てましょう。

高等部の「きこえのコーナー」には超音波洗浄機(ちょうおんぱせんじょうき)もあります。
係の先生に言って、使わせてもらうと、簡単(かんたん)にきれいにすることができます。

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補聴器・人工内耳をドライケースに入れていますか?

 皆さんは寝るときに、補聴器や人工内耳をどこに置いていますか?
 補聴器や人工内耳は、複雑(ふくざつ)精密(せいみつ)機械が使われています。特に湿気(しっけ)に弱く、そのままにしておくと内部の機械が故障(こしょう)する原因(げんいん)になります。

 補聴器や人工ない場のマイクの部分は耳に密着(みっちゃく)させて使います。夏の汗をかく季節はとても湿気による故障が多くなります。しかし、冬でも汗をかくことはありますし、気温が低いために結露(けつろ)現象(げんしょう)(窓やガラスに水滴(すいてき)がつくのと同じ現象)が起きて、補聴器の内部のチューブやフックの中に水がたまることがあります。

 

毎日、乾燥剤(かんそうざい)の入ったドライケースに入れて、補聴器や人工内耳の湿気を飛ばすことが、故障を(ふせ)ぎ、長持(ながも)ちさせることになります。

 乾燥剤は、お菓子などについているものではなく、薬局(やっきょく)販売(はんばい)されているものを使いましょう。(学校でも買うことができます。)中の青い(つぶ)がピンク色に変わったら、湿気を取る力がなくなったというサインです。ピンク色になったら、フライパンや電子レンジで加熱すると、また青色に(もど)って湿気を()い取れるようになります。(加熱するときは換気(かんき)をして、専用のフライパンや容器を使いましょう。)使っているうちにだんだん小さくなったり、青色に戻らなくなってくるので、1〜2回加熱して小さくなったら取り()えるようにしましょう。

 一日中大きな音を出してがんばった補聴器や人工内耳を、夜はゆっくりドライケースの中で休ませ、乾燥させましょう。


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補聴器の保存 〜みみより情報

 みなさん、補聴器の管理(かんり)はきちんとやっていますか? 補聴器を保管(ほかん)するとき、ちゃんとケースに入れていますか?ケースに入れたけれど、乾燥剤(かんそうざい)(シリカゲル)が古くなっているなどの原因で、補聴器の調子がおかしい、聞こえない、などよくあることです。
 今回なんと!画期的(かっきてき)な補聴器ケースが登場(とうじょう)しました。その名も『Quick aid』(クイックエイド)!今までの補聴器ケースとは違い、ハイテクが駆使(くし)されたまったく新しい補聴器専用(せんよう)乾燥機(かんそうき)です。
Quick aid〔クイックエイド〕

 これには、汗や湿気などを素早(すばや)乾燥(かんそう)させる循環(じゅんかん)ファンや、表面(ひょうめん)についている雑菌(ざっきん)などを除菌(じょきん)できる紫外線(しがいせん)LED搭載(とうさい)(にお)いなども強力に脱臭(だっしゅう)できるハイブリットシート特殊(とくしゅ)乾燥剤が組み込まれています。
 ボタン一つで簡単に乾燥・除菌・脱臭ができるすぐれものです!単4電池2つで動くのでとても軽く持ち運びにも楽です。旅行のときに便利ですよ!

もっと(くわ)しく知りたい人や、実物を見てみたい人は、聴能室にパンフレットと実物が置いてあります。

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大丈夫? 湿気・水濡れ対策!
 補聴器は、コンピュータ・マイク・スピーカーが内蔵(ないぞう)された精密(せいみつ)()(かい)であるため、湿(しっ)()や水()れには弱いものです。使用した後は乾燥材(かんそうざい)が入った乾燥ケースに入れておかなければ、()(しょう)しやすくなってしまいます。
 これからの()(せつ)は海やプールなどに行く()(かい)もあるでしょう。また、汗をかきやすい時期(じき)でもあります。今回は湿気や水濡れの対策(たいさく)についてお話します。

 【1】汗をかいたとき。雨に()れたとき
@ やわらかい布やティッシュなどで、全体を()き、水分を()い取ります
フック・チューブ・イヤーモールドをはずし、水分を吸い取ります。
(でん)()()いて拭きましょう
A
乾燥ケースに入れてしばらく乾燥させます。
電池(空気電池)は乾燥すると電池の(しょう)(もう)(はげ)しくなるので、乾燥ケースには入れないでください。
ドライヤーの温風(おんぷう)(かわ)かしてはいけません。(精密機械である補聴器は熱に弱いため。)
B 音が出ているか確認(かくにん)します。
音が出なかったり、いつもと(ちが)う音がしたりする場合は故障の()能性(のうせい)があるので、すぐに学校の先生に相談(そうだん)しましょう。

激しい雨の時は補聴器をはずしたほうがよいでしょう。

【2】補聴器を洗濯(せんたく)したとき。補聴器をつけたままお風呂(ふろ)に入ったとき

対処法(たいしょほう)は、汗や雨に濡れたときと同じく、「拭きとり」と「乾燥」を行います。
この場合、ドライケースには、一日ぐらい入れてください。


汗や雨と違うことは、機械(ない)()まで水分が浸透(しんとう)することです。洗剤(せんざい)やあか、補聴器に()(ちゃく)している皮脂(ひし)も機械内部に入ってしまいます。
何らかの故障が起きている場合が多いので、学校の先生に見てもらいましょう

夏休み期間中など、学校の先生に見てもらえないときは、できるだけ早く補聴器店に持っていき点検(てんけん)を受けましょう。

【3】海水(かいすい)で補聴器が濡れたとき
@ すぐに水道水で洗います。(海水に含まれる塩分で、機械内部がさびついてしまします。)
A 【1】【2】と同じく「拭きとり」「乾燥」を行います。
B 乾燥ケースに入れ、学校の先生に見てもらうか補聴器店に持っていきましょう

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