YUMIEさんろう学校講演会

YUMIEさん来校!

平成22年2月17日(水)に本校で行われたYUMIEさんの講演(こうえん)会について、お伝えします。

 元プロボディボーダーのYUMIEさんが来校され、高等部の卒業生(専攻科、本科)と中学部の生徒が参加して、講演会が実施(じっし)されました。

 5校時目は講演会でした。東京都出身のYUMIEさんは2歳で難聴(なんちょう)であることを発見されたそうです。YUMIEさんは補聴器をつけて地域の学校に通われ、中学時代の部活で部長になれなかった(くや)しさや高校の進路(しんろ)選択(せんたく)で英語コースをあきらめた挫折(ざせつ)などさまざまな経験をされたことをわかりやすい言葉で話してくださいました。
 そして18歳の時、ボディボードとの運命(うんめい)の出会い。「海は、聞こえる人もそうでない人も、お金持ちの人も貧乏(びんぼう)な人も関係ない。すべて平等(びょうどう)。ボディボードをやりたい!」そう思われたそうです。プロになるまで、就職(しゅうしょく)の面接にいって何度も断られたりと大変苦労をされたそうです。

 プロテストに合格し、海外(かいがい)での試合の様子では、体育館のステージの天井(てんじょう)ほどもある高さの波をくぐる大技(おおわざ)の話では、みんな天井とYUMIEさんを(くら)べてため息をつきました。数々の試合に参加され、日本人最高位9位になられたそうです。

 去年の7月に現役(げんえき)引退(いんたい)され、現在は、インストラクター、メンタルトレーナーなどをしながら、講演活動も精力(せいりょく)的に行われています。ホノルルマラソンに参加された体験も「挑戦(ちょうせん)を始めたときは楽しいけど、中間でだんだんきつくなってくる。そして(つら)くて(くる)しいと思ったときは、ゴールが近い。マラソンだけではなく、みんなが何かに挑戦するとき、辛くて苦しいときは、ゴールがそぐそばまで来てるってことだよ」と話してくださいました。
 講演の後、ボディーボードについて、補聴器について、将来について等々たくさんの質問が出され、YUMIEさんは一つ一つていねいに回答(かいとう)してくださいました。もっと時間が欲しかった、たくさん質問したかったという声がきかれました。
 中学部が6校時目の授業のため退席(たいせき)した後、高等部の生徒とYUMIEさんのふれあいタイムです。体を動かしながら、YUMIEさんとコミュニケーションを取ろうという活動です。長縄(ながなわ)を全員で()び、引っかかった人は()けていくというルールがいつの間にかできあがり全員でスタートです。YUMIEさんはかなりの負けず嫌いだそうで、「負けたくない」といいながら、楽しそうに跳んでおられました。専攻科2年のTさんとYUMIEさんが最後まで残り、(たが)いに握手(あくしゅ)してたたえ合いました。
 次に全員が2チームに分かれ、ドッジボール。みんな楽しそうに笑顔で活動していたのを見て、YUMIEさんは、「最高の笑顔」といわれていました。 

 終了後、YUMIEさんに話を聞いてみました。講演の時、みんなが真剣(しんけん)に話を聞いて反応してくれたから、YUMIEさんも乗って話ができたそうです。話の途中、みんなが手話で講演のことを話している様子を見て、うれしかったそうです。ふれあいタイムでは、一人一人が本当に楽しんでいて笑顔が素敵だったから、YUMIEさんもとても楽しかったと話されていました。

早速(さっそく)翌日(よくじつ)のYUMIEさんのブログには、本校の講演の様子が紹介(しょうかい)されていました。皆さんも一度のぞいてみてくださいね。URLはhttp://www.yumie.in/です。

 YUMIEさんは、補聴器メーカー「リオン」の補聴器のモニターもされています。ボディボードをするときは、防水(ぼうすい)型補聴器をつけて海に入り、海の中の音や会話を楽しまれているそうです。現在モニターしている補聴器では、今まで聞いたことのない自転車のベル音が聞こえたとか。YUMIEさんは、「後ろから自転車が来てベルが()ったとき、よけられるってかっこいい!って思った」そうです。

 また、YUMIEさんの補聴器はとてもおしゃれ。カラーストーンを付けたり、ペイントが得意な友達にイラストを描いてもらったりして、楽しんでいるのだそうです。補聴器でしかできないおしゃれも素敵ですね。

 これからもたくさんのことに挑戦したいとおっしゃるYUMIEさん。次の目標は、英語で講演活動をすることとハワイでライフガードの資格(しかく)を取ることだそうです。これからの活躍(かつやく)が楽しみですね。

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