校長室の窓から  本校は共同的学びに取り組み始めました。   行事予定
学校案内
 本校では、平成26年度半ばから「共同的学び」を導入し、平成27年度4月から本格的な取組を開始しました。
 これまで、多くの高校で採られてきた授業形態は、教員による一方向的な講義形式の授業、いわゆる「一斉授業」が主流でした。しかし、生徒の学習内容の理解度を基準に「一斉授業」を振り返ると、その限界を感じる場面が多々あると言わざるを得ません。例えば、学力差の大きい学級の一斉授業では、学習内容の理解に差が生じ、授業進度と共に広がってしまいます。これは、教員からの一方的な知識伝達で授業が完結してしまい、個々の生徒からのフィードバックを得る機会も少なく、生徒の理解を個別に把握できない状況が積み重ねられ、結果として知識の深化に大きな差をもたらしてしまうのです。また、この問題を克服するための一対策として、例えば習熟度別編制の授業を導入することもありますが、これも一斉授業という枠組から外れることなく進められるため、同じ結果を生み、根本的解決とはなり得ません。
 また、高校でも発達障害等の困難を抱える生徒が一定数在籍するにもかかわらず、その支援体制の遅れを見ると、一斉授業のみに固執することの利点は少なく、一人ひとりの生徒の学習の保障が必ずしも確保されていないことに焦りを覚えることもあります。
 さらに、昨今の高校生のアナログ的な対人経験の少なさが、人間関係の希薄さやその構築力の弱さ、あるいは言語力の乏しさの遠因となっているにもかかわらず、「一方通行」のみの授業形態から脱しないことによって、ものごとに直接関わることのできる実体験の機会を生徒から奪っているのではないかとさえ危惧します。
 このような状況を打開するために、学校生活での大部分を占める授業そのものにおいてこそ策を講じるべき問題ではないのかと考えるに至りました。
 従って、この克服の方法を、授業形態と同時に、生徒の「学びの質」に焦点を当て研究し、この研究を通じて、生徒の将来に資する「対人関係能力」の育成につなげたいと考えています。
 本校では、その具体的な方法として、佐藤学氏(現学習院大学教授)提唱の「共同的な学び」に着目し、授業改善とともに生徒の変容を観察する実践研究を通して、広く他校と共有し、生徒の真の「学び」は如何にして成立し、同時に生徒の主体的なものごとへの関わりは如何にして形成されるのかという課題に挑戦することにしました。
 「共同的な学び」とは、生徒同士が、他の発言に耳を傾けながら、与えられた課題に共同で取り組むグループ学習(共同学習)を意味しますが、単なるグループ学習ではなく、それは、課題に取り組む過程で、生徒間で互いに他を意識しながら思考し、判断し、表現していく言語活動であり、主体的な学習活動を指しています。この「学び」で特出すべきことは、「高学力層はもちろん、むしろ低学力層の生徒の意識が変化し、授業への主体的な参加が促されることで、引いては学力向上を期待できる」ということです。そのためには、教師の教材観や教材に関する深い知識が不可欠であり、共同的学びの場に、どのような課題(「ジャンプ課題」)を設定できるかが最も重要なことになってきます。
 平成27年度、研究のテーマとして掲げているのは、『協同学習における、適切な「共有課題」と「ジャンプ課題」は如何に設定すべきか』です。これが、「共同的な学び」を始める際の最初の課題であり、取組が続く限り、問われ続けるべき永遠の課題でもあります。
 今回、公開した各授業でも、「共有の課題」と「ジャンプの課題」をどう設定するか、授業者は大いに悩むことになりました。まさに教師の実践的研修の場であると考えます。
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  第1回公開授業研究会を開催しました。 平成27年7月10日(木) 
 
 小学校、中学校、高等学校の先生方、また県の教育機関、報道機関や西海市教育委員会など、約60名の方々のご参加をいただき、また多数のご意見・ご感想をいただきました。たいへん有難うございました。