校歌と愛唱歌「瞳を閉じて」 |
長崎県立奈留高等学校 校歌
作詞 石本美由起 作曲 深町一朗
- たくましく しぶきが躍る
海は果てない みどりの庭だ
奈留高校は みんなの母校
ここで学んだ 喜びを
分けあう友の 思い出よ
校舎の窓に 花と咲け
- 朝夕に 丘から望む
海はふるさと 受け継ぐ意気だ
奈留高校は みんなの母校
ここで鍛えた この力
かがやく誇り 貫いて
社会に尽くす 人となれ
- 明日へと 旅立つ船よ
海はあこがれ 希望の道だ
奈留高校は みんなの母校
ここで磨いた 向学の
教えを守り はるばると
試練の波を 越えて行け
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愛唱歌「瞳を閉じて」
作詞・作曲 荒井由実(松任谷由実)
- 風がやんだら 沖まで船を出そう
手紙を入れた ガラスびんをもって
遠いところへ行った友達に
潮騒の音がもう一度届くように
今 海に流そう
- 霧が晴れたら 小高い丘に立とう
名もない島が 見えるかもしれない
小さな子供にたずねられたら
海の碧さをもう一度伝えるために
今 瞳を閉じて
今 瞳を閉じて
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昭和40年、長崎県立五島高等学校奈留分校として発足した本校の校歌は五島高校のものであり、歌詞が奈留島との縁が薄く、なじみにくいものでした。
昭和49年、当時在学中だった藤原あつみさんがラジオの深夜番組に「私たちの校歌を作ってください。」と投書しました。
それに応えて荒井(松任谷)由実さんから、奈留島の海や山のイメージを詩に託した「瞳を閉じて」という曲が贈られたのです。島を離れて暮らす友を思って歌われるこの歌は、校歌としては採用されなかったものの、NHKテレビ「新日本紀行」で奈留島の風物・生活とともに紹介され“幻の校歌”として反響を呼びました。
なお、現在の校歌は、この「新日本紀行」を見て感動した作詞家の石本美由起氏が作詞し、作曲においては長崎の音楽家深町一朗氏の協力を得て、本校に送ってくださったものです。
昭和51年に本校は長崎県立奈留高等学校として独立し、「瞳を閉じて」は愛唱歌として今も歌い継がれています。
昭和63年8月14日、荒井(松任谷)由実氏直筆の文字で刻まれた「瞳を閉じて」の歌碑が、同窓生の手により、奈留高校の庭園に建立されました。除幕式には荒井(松任谷)由実氏本人も参加し、感動的な除幕式となりました。
就職や進学で卒業生が島を離れるとき、港では「蛍の光」とともに、この「瞳を閉じて」が卒業生を見送ります。今では「瞳を閉じて」は、奈留島の愛唱歌として定着しています。
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